Japanese | English
– 旧石器時代、最初の大量絶滅 –
人類は「共存者」だったのか
約7万~1万年前。
現生人類 Homo sapiens はアフリカを出て、ユーラシア、オセアニア、そしてアメリカ大陸へと拡散していった。
その足跡と奇妙なほど重なるように、地球上では多くの大型動物が姿を消していく。
これは自然な気候変動だったのか。
それとも、人類が初めて引き起こした「絶滅」だったのか。
現在の古生態学・考古学は、後者を強く支持している。
旧石器時代に人類が消したとされる主な生物
- マンモス(Mammuthus spp.)
- ケブカサイ(Coelodonta antiquitatis)
- メガテリウム(巨大地上ナマケモノ)
- グリプトドン(巨大アルマジロ)
- アイルランドオオジカ(Megaloceros giganteus)
なぜ「旧石器人」による絶滅が起きたのか
① 捕食者として“異質”だった
- 武器(槍・投擲具)
- 集団戦略
- 知能による予測狩猟
自然界の捕食者とは質的に異なる存在だった。
② 被捕食者に「経験」がなかった
- 人類を恐れる進化的記憶がない
- 逃げない、反撃しない
結果として短期間で個体群が崩壊
③ 絶滅は「意図されていなかった」
人類は自然を壊そうとしたわけではない。
ただ、生態系が初めて遭遇する存在だった。
人類は、史上最初の“過剰効率な捕食者”だった。
旧石器時代の絶滅が持つ意味
この時代の絶滅は、次の時代への予告編だった。
- 農耕以前でも起きた絶滅
- 技術が未熟でも起こった環境改変
- 「増えすぎた知性」が持つ影響力
これは近代文明の問題ではない。
人類という種そのものの性質の問題である。